「私たちこのまま二人で怪物になって、こんな世界何もかもメチャクチャにしちゃおうか」
「嫌な事も悲しいことも無かったことにしちゃえるぐらい、壊して壊して壊しまくってさ」
「それはそれでいいと思わない?」
これは、ある魔法少女の断末魔につぶやかれた言葉。
時を何度も繰り返し、大切な友人の破滅を回避しようとしてうまくいかず、最悪の結果ばかりを見させ続けられた彼女が、その友人に、こうつぶやきます。
今回ご用意したお題は、「絶望」TRPGの展開そのものを詰みに追い込むほどの、魔法の言葉でありまして、それでもまぁ、その正体を見てやろうという人も少ないんです。
そしてこの絶望というヤツ、TRPG的にどうこうできるのか?後は続きにて。
絶望絶望とはいうものの、正体がわからないとアレなので、いつものように言葉の意味から。
まさに望みが絶たれる、もう望みのない状況、つまりは自分の望んだ通りの状況からほど遠い状況になること、なんでしょう。
ついでに言うと、多くの人にとって悪い結果に終局する状況にある、と言うニュアンスを含んでいるんですねえ。
で、絶望をどうこうするために、こういったポイントがあると思うんですよ。
それは絶望状況にあると言うことが、放置すれば、最悪の結果に陥る状況であること。
見方を変えれば、最悪の状況という結果が出る過程でもある、とも言えるのです。
そしてさらに、絶望をひもとく手がかりとして、二つの要素があります。それが「状況」と「心情」
ちょいとバカバカしい例を一つ。
ある、秘密満載のメガコーポレーションがあったとしましょう。今回のご依頼が、そのメガコーポレーションの不正の証拠を挙げに行く、そんなシナリオだったとしましょう。
シナリオがいいところまで進んだけど、ちょいとまずいことが起こりました。
当の本社ビルのセキュリティーサービスの方々(完全装備)に取り囲まれ、その侵入者(つまりはア・ナ・タ)は絶体絶命。
メガコーポレーションにとって、アナタの存在は、情報源にも人質にもならない、利用価値のない存在。
そんなアナタのこめかみに銃口が突きつけられ、銃のセイフティが解除って時、そんな時でもアナタは不敵な笑みを浮かべ、その目つきは死を覚悟するとは全く逆の目つき、っと。
さてこの状況、絶望的と見るか否か。
状況は絶望的です。
この状況、作戦は大失敗、不正の状況を掴むどころか、あなた自身の生命身体すら消える方向で状況が進んでおります。
でも見方を変えると、本人の不敵な笑みの意味は何だろう?もしかするとこれが作戦における予定行動の一つかも知れない、何らかの方法でこの状況をひっくり返す策を施していたのかも?えぇ、本人はあきらめていません。
このシチュエーション、状況は絶望的ですが、当事者の心情は絶望的ではない、といえます。
かたや、とある心の弱い、高校教師。
社会にあふれる毛ほどの不条理に対し、「絶望したぁ!」と叫ぶこと多々。
いや、まぁ、典型的な「状況」否絶望、心情「絶望」、と。
てな訳で、一口に絶望と言ったところで、すくなくとも状況と心情が両方ともどうなっているかを見ておく必要があると思うのです。
そう、目の前にある絶望ってヤツを何とかしてやろうというときは、最悪の状況に陥る前に、例の二つのパラメータをどうにかする必要があるんです。
さてここに、絶望的状況に置かれた人がいるとしましょう。当の本人、状況も絶望的なら、本人の心情も絶望一色、となっています。
まぁ、この状況、事の善悪をポィッすれば、比較的安定
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